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ゴールドシップ産駒の血統分析 | 血統表からわかること

〜気性難?それとも穴馬製造機?クセ者血統を血統表で丸裸に〜

破天荒な走りと豪快な末脚で、ファンの心をつかんだ名ステイヤー・ゴールドシップ。

天皇賞・春、有馬記念、宝塚記念をはじめG1を6勝した名馬でありながら、その“気まぐれ”なレースぶりも相まって、競馬界の伝説的存在となっています。

そんなゴールドシップの産駒は、父譲りのスタミナとパワーを武器に、主に芝の中長距離で活躍中。

しかし一方で、「ムラがある」「気性が難しい」といったイメージも根強く、馬券的には扱いが難しいと感じるファンも多いかもしれません。

血統から読み取れるもの

5代血統表 ゴールドシップ

(父 15歳・母 11歳時産駒) 2009年 芦毛 (日高町)

[Northern Dancer]   6.25% 5 x 5
[Princely Gift]   6.25% 5 x 5

🧬 父系から読み取れる特徴

■ 父:ステイゴールド(Stay Gold)

自身は現役時代、香港ヴァーズで国際G1を制した名ステイヤー。種牡馬としてはオルフェーヴルやナカヤマフェスタなど、破天荒かつ爆発力のある名馬を多く輩出。

父サンデーサイレンスからは根性と底力を、母系の*ディクタス系(仏)からはヨーロッパ的な持久力とスタミナを引き継いでいる。

母父ゴールデンサッシュは日本で地味ながらも持続力ある牝系を形成しており、スピードというよりスタミナ・勝負根性寄りの血統。

➡️ステイゴールド産駒は「長距離・持続力・癖のある気性」が特徴。気性次第で爆発することも凡走することもあるが、一度ハマれば強烈。


🧬 母系から読み取れる特徴

■ 母:ポイントフラッグ(Point Flag)

母父メジロマックイーンは日本競馬史上屈指のステイヤー。天皇賞・春を2連覇し、3000m以上のレースで抜群の安定感を見せた。

その父メジロティターン、祖父メジロアサマと続く「メジロの名門スタミナ血統」。

母母パストラリズムの父*プルラリズムはNorthern Dancer系の中でもやや軽さがあり、そこにトクノエイティーやアイアンルビーといった地味ながら堅実な血が流れており、全体としてタフな配合。

➡️母系は完全に「ステイヤー血統」。日本競馬では珍しいほど純粋なスタミナ型で、持続力と粘りに優れる。


🧪 血統総評(距離・馬場・スピードなど)

観点 評価コメント
距離適性 芝2200m〜3200mがベスト。特に阪神・中山などの持続戦で本領発揮。東京の切れ味勝負はやや苦手。
馬場適性 パワー型。重馬場・不良馬場でも走る。洋芝や道悪で力を発揮しやすいタイプ。
スピード 瞬間的な加速力よりも「ロングスパート型」。4角先頭からの押し切りに向く。
成熟度 比較的早熟〜中距離型だが、精神面の成長には時間がかかる場合もあり。気性のコントロールが鍵。
配合戦略 ステイゴールド×メジロマックイーンという「スタミナ特化型配合」。切れより粘りに優れる血統構成。

ゴールドシップ産駒は父系から「底力とスタミナ」、母系から「粘りと気性」を受け継ぎ、長距離レース・荒れた馬場・持続力勝負に非常に強いタイプが多いです。

その一方で、気性面に課題があり、気分次第でパフォーマンスにムラが出やすいのも大きな特徴です。