競馬の面白さのひとつは、 同じ舞台でも馬場が変わればまったく別のレースになる こと。 特に芝レースでは、良馬場と不良馬場では流れ(ラップ)が大きく違い、 「前が止まらない!」 「前が総崩れ!」 といった実況の名フレーズを生み出します。 今回は 東京芝1600m を例に、2015〜2024年のデータをもとに、馬場ごとのラップ変化と有利な馬のタイプを解説します。 馬場状態の出現頻度 馬場 割合 良 約85% 稍重 約12% 重 約2% 不良 約3% 👉 ほとんどが 良馬場(約85%) 。 稍重は年に数回、重・不良は年に1〜2回の“特殊条件”。 だからこそ「道悪で荒れた!」はファンにとってお祭りのような存在です。 馬場別ラップの違い(東京芝1600m) 馬場 前半5F 後半5F 前半3F 後半3F 良 59.9 58.8 35.7 34.5 稍重 60.3 59.4 35.8 34.8 重 61.6 60.3 36.4 35.1 不良 61.3 62.2 36.1 36.9 数字を見るだけでも、「馬場が悪化するほど時計がかかり、後半ラップが落ち込む」ことが分かります。 では実際にどういう競馬になるのでしょうか? 良馬場:瞬発力がモノを言う王道マイル 平均ラップ:12.58-11.25-11.82-12.08-12.16-11.47-11.36-11.70 特徴 :後傾ラップ。直線で33〜34秒台の上がりが決まる。 有利 :瞬発力型、差し・追込。ディープ系の切れ味が活きる舞台。 実況の声 :「直線だけの 勝負!」「上がり最速=勝ち!」 👉 例:NHKマイルCや安田記念。 1分32秒台の高速決着が当たり前で、切れ味勝負が王道です。 稍重:切れ味一辺倒では勝てない 平均ラップ:12.56-11.30-11.92-12.29-12.19-11.54-11.44-11.86 特徴 :時計がかかり、イーブンに近づく。 有利 :持続力型、パワー型。RobertoやSadler’s Wellsの血が光る舞台。 実況の声 :「時計のかかる馬場です!」「差し切れず脚を余した!」 👉 例:稍重の安田記念では、純粋なスピードタイプよりも ジリジリ伸びる馬 が好走。 ファンは「良馬場なら勝ってたのに…」と悔しがる展開も多い。 重:スタミナ勝負、人気馬が飛ぶ条件 平均ラップ:12.78-11.52-12.15-12.63-12.69-11.49-11.95-12.18 特徴 :前半から脚を使わされ、直線は34〜35秒台。瞬発力型は沈む。 有利 :スタミナ型、道悪巧者、馬格のある馬。 実況の声 :「前も後ろもバテた!」「スタミナ比べだ!」 👉 例:重のマイル戦は「人気馬が飛んで大荒れ」になることが多い。 穴党にとってはボーナスステージ。 不良:泥んこバテ合い、完全に別競技 平均ラップ:12.67-11.41-12.04-12.56-12.67-12.41-11.94-12.90 特徴 :後半ラップが62秒超。直線は36〜37秒台のバテ合い。 有利 :パワー型血統(ダート寄り)、馬格のある馬、前で粘れるタイプ。 実況の声 :「前も止まるが後ろも来ない!」「馬場に脚を取られた!」 👉 例:不良馬場のレースは 瞬発力が全く通用しない 。 芝のG1でも「ダート血統が激走」なんてドラマが起きます。 まとめ:芝レースの鍵は「馬場×ラップ」 良馬場 :後傾 → 瞬発力勝負(差し有利) 稍重 :イーブン寄り → 持続力勝負 重 :消耗戦 → スタミナ型・道悪巧者浮上 不良 :バテ合い → パワー型が粘り込む