アイルランドからやってきた「鉄人」ポエティックフレア。 現役時代、英2000ギニーとセントジェームズパレスSという伝統のマイルG1を制し、わずか5ヶ月でG1を7戦するという驚異的なタフさを見せつけた名馬です。 ガリレオ系Dawn Approachを父に持ち、母父はロックオブジブラルタルという、まさに欧州マイル界の結晶とも言える血統背景を持つ彼が、日本の社台スタリオンステーションで種牡馬入りしてから数年。 2025年にデビューを迎えた初年度産駒たちが、今、日本のターフで静かなる、しかし確かな旋風を巻き起こしています。 ポエティックフレア産駒について 種牡馬の評価において、産駒数や勝利数は重要な指標です。しかし、ポエティックフレア産駒に関して言えば、 今回に限って言えば 、単純な「数」だけで評価を下すのは早計かもしれません。 初年度産駒の血統登録頭数は37頭と決して多くありません。 これは受胎率の影響もあったとされていますが、その「限られた弾数」の中から、新潟2歳S(G3)を制したリアライズシリウスをはじめ、複数の勝ち馬やオープンクラスでの好走馬を輩出しているという事実は見逃せません。 これは、一般的な「数で勝負する」新種牡馬の戦略とは一線を画す、「少数精鋭」による質の高さを示唆していると言えるでしょう。 数字の裏にある「一頭一頭の密度の濃さ」にこそ、この種牡馬の本質が隠されているのかもしれません。 ポエティックフレアについて主要データ 基本情報: 父Dawn Approach(ガリレオ系)、母Maria Lee(母父Rock of Gibraltar)。2018年生まれのアイルランド産馬。現役時代はマイルG1を2勝し、非常にタフなローテーションで活躍した。 産駒の最新実績(2026年2月時点): 初年度産駒からリアライズシリウスが新潟2歳S(G3)を勝利。その他、ラストスマイル、ブライトフレアなどが勝ち上がり、オープンクラスでも健闘を見せている。 産駒の傾向(報道・関係者コメントより): 馬体: 父は雄大な馬格を誇ったが、産駒は比較的シャープでバランスが良く、小顔でラインが綺麗な馬が多い傾向。骨格や筋肉の付き方は父譲りの良さがある。(徳武氏コメント参照) 気性: 普段は大人しく上品だが、スイッチが入るとうるさい面も見せる「闘争心」を秘めている。 適性: 現時点では芝のマイル前後が中心だが、配合や成長次第で中距離までこなせる可能性が指摘されている。母系次第ではダートへの対応力も見せる。 ポエティックフレア産駒の注目点 ・ 誤解の解体: 「欧州血統=重厚で晩成」というステレオタイプな見方は、ポエティックフレア産駒には必ずしも当てはまらないようです。一般的な見方とは少し違って、彼らは日本の芝に対応するスピードと、早い時期から動ける仕上がりの良さを兼ね備えています。これは、父自身が持つ「タフさ」と、母父ロックオブジブラルタルなどから受け継いだ「マイルのスピード」が現代日本の競馬にフィットしている証拠かもしれません。 ・ 未来への視点: 今後注目すべきは、日本の主流血統である「サンデーサイレンス系牝馬」との配合によって、欧州のタフネスと日本の瞬発力がどのように融合し、マイルから中距離のカテゴリーで新たな可能性を切り拓いていくか、という点に尽きるでしょう。 補足: Halo(ヘイロー)クロス: サンデーサイレンスの父であるHaloの血を複数持つ配合のこと。ポエティックフレア自身はHaloを持たないが、その父系祖先であるRoyal Chargerの血が、母方のHaloの血と呼応し、スピードや瞬発力を引き出す効果が期待されるという見方がある。(リアライズシリウスの配合などに見られる特徴)