春の足音が聞こえ始める2月、仁川の舞台で繰り広げられる「阪急杯」。 このレースは単なるG1へのステップレースではありません。 1400mという、スプリントとマイルの境界線上に位置する特殊な距離設定が、馬たちの血に刻まれた「適応力」を極限まで引き出します。 2026年、節目の第70回を迎える今年もまた、淀みないペースの中で、どの血統がその「真実」を証明するのか、ファンの期待は最高潮に達しています。 阪急杯の血統ポイント 一般的に、1400m戦は「スピードが持続した者が勝つ」という単純な短距離戦として捉えられがちです。 しかし、阪急杯においては、 今回に限って言えば 、純粋なスピード能力以上に「欧州的なタフさ」と「米国的な爆発力」のバランスが重要になります。 世間の評価が前走の着順や時計に集中する中で、私たちは「その馬がどのような質のスピードを維持してきたか」という血統的背景に目を向ける必要があります。 阪急杯について血統における主要データ 最新の状態 : 最終追い切りでは、有力視されるドロップオブライト(牝7)が坂路で力強い動きを見せるなど、各陣営とも高松宮記念を見据えつつも、ここを取りに来る仕上げを見せています。 基本情報 : サンデーサイレンス系(特にダイワメジャー産駒) :過去20年で3勝。阪神1400mの急坂を苦にしないパワーと持続力が武器。 Storm Catの血脈 :直系・内包含め、前傾ラップを押し切る米国由来のスピードが活きる傾向。 デインヒル系(ダンチヒ系) :母父としての活躍が目立ち、2021年のレシステンシアなどが代表例。 阪神芝1400m 種牡馬別成績データ 順位 種牡馬 勝率 連対率 複勝率 単回収率 1 ロードカナロア 10.1% 17.1% 20.9% 48.2% 2 モーリス 12.0% 17.4% 26.1% 93.0% 3 ディープインパクト 12.3% 16.9% 29.2% 73.1% 4 ダイワメジャー 8.5% 18.3% 24.4% 51.6% 5 キズナ 8.0% 17.3% 29.3% 51.9% 阪急杯の血統での注意点と次の見方 ・ 視点の再構築 : 一般的な見方とは少し違って 、単に「逃げ・先行が有利」と断定するのは危険です。近年の阪急杯は、Storm Catやデインヒルといったノーザンダンサー系のスピードを内包したサンデー系、あるいはその逆の配合を持つ馬たちが、残り200mの急坂で「もう一伸び」する持続力を発揮しています。SNS等で囁かれる「時計勝負」の予想を一度解体し、血統表の中に潜む「阪神への適性」を探り出すことこそが、的中への近道となります。 ・ 未来への視点 : ここでの走りは次走の高松宮記念へ直結しますが、特に「タフな流れを経験した1400m巧者」は、その後のマイル戦線でも軽視できない存在となるでしょう。 補足: 【前傾ラップ】 :レースの前半3ハロンが後半よりも速いタイムで流れること。阪急杯ではこの流れに耐えうる米国型ノーザンダンサー系の血が重要視されます。 【母父デインヒル】 :スピードとパワーを補完する血として、現代の日本競馬、特に阪神コースで非常に高い適性を示しています。