春のG1戦線を見据える上で欠かせない伝統のG2、AJCC(アメリカジョッキークラブカップ)が2026年も冬の中山競馬場で幕を開けます。 厳寒期のタフな馬場で行われるこの一戦は、過去にも数々の名馬が通過点としてきた歴史的な舞台です。 今年のAJCCは、実績あるベテラン勢と勢いのある若手世代が入り乱れる、まさに混戦模様。それぞれの陣営がこの一戦に懸ける思いと、冬場の調整過程で見せた変化が、冷たい空気を熱く切り裂くレース展開を予感させます。 AJCC 2026を単なる数字だけで見てしまう前に整理したいポイント 一般的にAJCCは、中山コースへの適性や、冬場の馬場状態を苦にしないパワーが求められるレースとされています。 世間の評価も、実績のあるベテランや勢いのある4歳世代に集まりがちです。 しかし、今回に限って言えば、各陣営のレポートから見えてくるのは「現状維持」ではなく、さらなる高みを目指すための「工夫」と「変化」です。 例えば、ブリンカー着用による集中力の向上を狙う馬や、年齢を感じさせない動きを見せる馬など、単なる過去の実績だけでは測れない要素が、このレースの結果を左右する鍵となるかもしれません。 AJCC 2026についての各馬の陣営コメント 1番 チャックネイト (堀宣行調教師) 「厳冬期ですが、直前はしっかりめの追い切りで、この馬とすれば動けています。引き続きブリンカーを着用。」。前走より距離延長がプラス、気配上昇中。 3番 マイネルエンペラー (清水久詞調教師) 有馬記念好走後、上積み大。陣営は「休み明けを考慮しても状態は順調」との声。ピリッとした気性で本番楽しみ。 4番 ジョバンニ (杉山晴紀調教師) 「キビキビした動きで状態はいいね。どんなコースでも一生懸命走ってくれるが、中山の外回りは合うと思う」。 「善戦マンじゃなくて、この馬も強い世代ですから」。重賞初Vへ期待大、申し分ない仕上がり。 5番 マテンロウレオ (昆貢調教師) 「体調の波がない馬だし、変わりないよ。ずっとチークピーシズだったけど、効かなくなっているので今回はブリンカーを着けようと思っている」。安定感抜群、中山向き。 9番 ショウヘイ (友道康夫調教師) 「とてもいい感じで始動戦を迎えられると思う」「気持ちよさそうに走っていましたね」「態勢は整っています」。 3か月ぶりだがDPコースで軽快、G1へ向けて好スタート期待。ダービー3着の実績活かし巻き返し。 10番 ノースブリッジ (奥村武調教師) 追い切り高評価続き。陣営は末脚の確実性を強調、穴党注目。 14番 ドゥラドーレス (宮田敬介調教師) 「動きは良かったです。本人は7歳とは思っていない」「この馬も強い世代ですから」。 馬なりで好時計(坂路52秒6-11秒9)、中山実績抜群。ルメール騎乗で気合十分、1番人気支持の根拠。 15番 ファウストラーゼン (須貝尚介調教師) 若馬先行型で展開次第。陣営コメントは「中山実績が一番、捲り切れる脚質」と好感触。 その他注目コメント マイネルメモリー陣営:「末脚堅実。流れがもうちょっと速くなれば」。展開待ち。 エヒト(9歳):52秒1好時計「体も若々しいですね」(青木助手)。8か月半ぶりも順調。 アルビージャ(手塚貴久調教師):「休み明けを思えば2200mくらいの距離もいいと思う」。 全体として、4歳勢(ジョバンニ・ショウヘイ)の陣営意気込みが高く、ドゥラドーレスは「年齢を感じさせない」好仕上がり。先行有利のコースで、各馬の脚質コメントが鍵になりそう。直前オッズ変動とパドック気配もチェックを! 今回の事象から見えてくるAJCC 2026の注意点と次の見方 ・ 視点の再構築 : AJCCに対して「実績馬が順当に勝つ」という見方を一度解体し、陣営が施した「変化」に注目してみてください。例えば、マテンロウレオのチークピーシズからブリンカーへの変更は、陣営が現状を打破しようとする強い意志の表れとも取れます。また、ドゥラドーレス陣営の「本人は7歳とは思っていない」という言葉は、データ上の年齢を超えた精神的な若さを示唆しているかもしれません。これらの微細な変化が、タフな中山の舞台でどのように作用するかが、勝敗を分けるポイントとなるでしょう。 ・ 未来への視点 : AJCCの結果は、続く春のG1戦線、特に大阪杯や天皇賞(春)への重要な試金石となります。各馬がこの条件下でどのようなパフォーマンスを見せるか、その適性と可能性を見極めることが、未来の競馬を楽しむための軸となるはずです。