春のマイル王決定戦、安田記念へと続く重要なステップレース、東京新聞杯。 広くて長い東京競馬場の直線は、多くのファンに「豪快な差し切り勝ち」の記憶を刻み込んできました。 しかし、2026年のこの舞台において、その記憶は果たしてそのまま通用するのでしょうか。 各馬が背負う「脚質」という個性と、運命の「枠順」。この二つの要素が複雑に絡み合う今年の東京新聞杯を、冷静な視点で紐解いていきます。 東京新聞杯の脚質と枠順を考えるうえで整理したいポイント 一般的に、直線の長い東京コースは「差し・追い込みが有利」とされています。 後方から末脚にかけるタイプに人気が集まりがちです。 近年の馬場傾向や展開から「実は前が止まりにくいのではないか」「内枠の先行馬が不気味だ」といった、微かな違和感を指摘する声が上がっています。 この「定説と現実のズレ」こそが、今年のレースを読み解く最大の鍵となるでしょう。 各馬の「脚質と枠順」について主要データ 各馬の脚質と今回の枠順の組み合わせから見えてくる「有利不利」の傾向を整理します。 内枠(1枠~2枠):先行力とロス削減が鍵 シャンパンカラー(1枠1番・後方) : 最内枠ですが、後方脚質のため、直線で馬群を捌くのに苦労する可能性があります。G1馬としての斤量も課題となりそうです。 ラヴァンダ(1枠2番・中団) : 好枠からロスなく運び、中団で脚を溜められれば、持ち味の瞬発力と持続力を活かせる理想的な展開が期待できます。 シリウスコルト(2枠3番・先行) : 内枠からスムーズに先行できれば、ワンペースな展開や内有利の馬場を味方につけやすいでしょう。 マジックサンズ(2枠4番・後方) : 後方からの競馬では、内前が有利な傾向になった場合に展開の助けが必要となりそうです。 中枠(3枠~5枠):展開への対応力が問われる エルトンバローズ(3枠5番・先行) : 立ち回りやすい中枠から、持続力を活かした競馬ができれば有利に運べるでしょう。マイルでの位置取りにも注目です。 オフトレイル(3枠6番・後方) : 後方一気にかけるタイプですが、斤量面の課題に加え、内前有利の馬場では苦戦を強いられる可能性もあります。 トロヴァトーレ(4枠7番・中団) : 末脚が活きるタイプで、持続力勝負になればこの枠からでも対応可能でしょう。 ヤマニンサルバム(4枠8番・先行) : 先行脚質ですが、道中で息が入る展開になれば、この枠からでも粘り込みが期待できます。 サクラトゥジュール(5枠9番・中団) : イン突きを得意とする馬ですが、少し外寄りの枠になったことで、その長所を活かしきれるかが鍵になります。 エンペラーズソード(5枠10番・逃げ) : この枠からハナを主張できれば、持続力勝負に持ち込み、後続の脚を封じる可能性があります。 外枠(6枠~8枠):コースロスと馬場傾向との戦い レッドモンレーヴ(6枠11番・後方) : 外寄りの枠で距離ロスが懸念されます。ドスローの瞬発力勝負になれば浮上の余地があるかもしれません。 ウォーターリヒト(6枠12番・後方) : SNS上では脚質に対する評価が分かれていますが、持続力勝負になれば外からでも差してくる力を持っています。 メイショウチタン(7枠13番・逃げ) : 外枠ですが、楽に逃げられればトラックバイアスの恩恵を受けて残り目があるかもしれません。 ミッキーゴージャス(7枠14番・中団) : 持続力に長けたタイプで、緩みのないペースになれば外枠からでも浮上可能です。 ウンブライル(8枠15番・中団) : 瞬発力勝負向きで、馬場が渋って外差し有利の傾向になれば、この大外枠がプラスに働く可能性があります。 ブエナオンダ(8枠16番・中団) : スローの瞬発力勝負で前につけたいタイプですが、大外枠となると位置取りが難しくなるかもしれません。 今回の東京新聞杯から見えてくる「脚質と枠順」の見方 ・ 視点の再構築 : 「東京=差し」という単純な図式を捨て、「現在の馬場状態」と「展開」がどの脚質や枠順に有利に働くかを、直前まで見極める必要があります。特に内枠の先行馬に対する警戒は怠れません。 ・ 未来への視点 : 今回のレースで「不利な条件」を覆して好走した馬こそが、真の実力馬として次走以降のマイルGⅠ戦線で輝く存在となるでしょう。