競馬の血統表を見ていると、「父が中距離馬で、母の父が短距離馬だから、距離は持つのかな?」なんて悩むこと、ありますよね。 実はこれ、血統を調べるほどに「大きな間違い」だと分かってきました。 いろいろとデータを洗ってみた結果、 「父」と「母の父(BMS)」では、競走馬に与える役割が全く違う らしいのです。 1. 「主役」の父と「名脇役」の母の父 血統を役割で分けると、次のようなイメージになります。 父(種牡馬): 能力の基礎やスケールを決める 「物語の主役」 。 母の父(BMS): 主役の良さを引き出し、全体を締めくくる 「名脇役」 。 母の父は、自分からグイグイ前に出るのではなく、父の血が持つポテンシャルをどの方向に爆発させるか、その「 方向性」を司る役割 を担っているようです。 2. 適性は「入れ替え」が効かない? 「父の能力と母の父の能力は同じ」と思われがちですが、実はそうではないことを示す面白いデータがあります。 父サンデーサイレンス × 母父トニービン: ハーツクライなど名馬が続出。 父トニービン × 母父サンデーサイレンス: オープン馬どころか準オープンに上がる馬すらゼロ。 もし父と母父の役割が同じなら、どちらの組み合わせでも同じように走るはず。 でも現実はこれほど極端に違います。 つまり、 「母父としての適性」は、父の時とは別物 として考える必要がありそうです。 3. キタサンブラックが証明した「母父の真実」 最も分かりやすい例がキタサンブラックです。 母の父は短距離王のサクラバクシンオーですが、キタサンブラックは天皇賞(春)を連覇するほどのステイヤーでした。 これは、母父バクシンオーが「短距離のスピード」を伝えたのではなく、そのさらに奥にある 「脚を長く使い続ける持続力」や「雄大な馬格」を伝えたから だと考えられます。 母の父が短距離馬だからといって、その距離適性がそのまま孫に受け継がれるとは限らないのです。 4. 注目すべき3つのタイプ 調べていくと、母の父には大きく分けて3つのタイプがあることが見えてきました。 タイプ 特徴 方向決定型 父の良さを伸ばし、その馬が「どう走るか」を決める。 万能サポート型 どんな父と組み合わせても安定して結果を出す。 特化型(ニックス) 特定の父と組んだ時だけ、爆発的な相性を見せる。 まとめ:これからの血統予想 母の父をチェックする時は、単に「距離がどうか」「ダートか芝か」を見るのではなく、 「父の個性をどう活かそうとしている脇役なのか?」 という視点で見てみると、今まで見落としていた穴馬が見つかるかもしれません。