2019年から日本で供用が開始されたデクラレーションオブウォー(Declaration of War)。 現役時代はイギリスのインターナショナルS、クイーンアンSという芝のG1を制しながら、アメリカのダート最高峰・ブリーダーズカップクラシックでも3着に好走した、稀代のオールラウンダーでした。 その多様な才能は産駒にも色濃く受け継がれており、芝・ダートを問わず、また短距離から中長距離まで幅広いカテゴリーで活躍馬を送り出しています。 今回は、そんな「掴みどころのない万能性」を持つデクラレーションオブウォー産駒の特徴を、データと傾向から紐解いていきます。 デクラレーションオブウォー(Declaration of War)産駒の整理したいポイント 一般的にデクラレーションオブウォー産駒は「芝・ダート兼用」と評されますが、今回に限って言えば、その内実をもう少し細かく見ていく必要があります。 単にどちらも走るというだけでなく、性別や馬場状態によって得意とする条件が異なる傾向があるからです。 性別による傾向差: 牡馬は芝向き、牝馬はダート向きという傾向が見られます。もちろん例外はありますが、馬券検討の際には頭に入れておきたいポイントです。 タフな条件で真価を発揮: 芝・ダートを問わず、時計のかかる馬場やハイペースで消耗戦になるような展開に強いのも特徴です。父から受け継いだ豊富な筋肉量と持久力が、厳しい条件下での粘り強さに繋がっていると考えられます。 人気薄での一発: 産駒全体として、実力以上に人気になりにくい傾向があります。その結果、重賞やオープン特別で人気薄の産駒が穴をあけるケースが散見されます。「掴みどころのなさ」が、馬券的な妙味を生み出していると言えるでしょう。 これらの点から、デクラレーションオブウォー産駒は、単純なスピード勝負よりも、パワーやスタミナが問われる条件でこそ狙い目となる種牡馬であると言えます。 デクラレーションオブウォー(Declaration of War)について 基本情報: 父:War Front (Danzig系) 母:Tempo West (母父:Rahy) 主なクロス:Northern Dancer 3×5, Mr. Prospector 4×5, Nijinsky 4×5 生年:2009年 生産国:アメリカ 代表産駒(国内): トップナイフ: ホープフルS(G1) 2着、札幌記念(G2) 2着など、芝中距離路線で活躍。 タマモブラックタイ: ファルコンS(G3)を制し、短距離重賞ウィナーに。 シランケド: 新潟記念(G3)を勝利し、古馬混合重賞を制覇。 その他、 セキトバイースト (チューリップ賞2着)やダートで活躍する デュードヴァン など、多様な産駒が出ています。 代表産駒(海外): Olmedo: 仏2000ギニー(G1)優勝。 Vow And Declare: メルボルンカップ(G1)優勝。 Gufo: アメリカの芝G1を複数勝利。 最新状況: 日本導入後もコンスタントに重賞馬を輩出しており、今後も芝・ダート問わず様々な路線での活躍が期待されます。特に、母系に日本独自の血統を持つ繁殖牝馬との配合から、新たな大物が誕生する可能性も十分にあります。 今回のデクラレーションオブウォー(Declaration of War)産駒の特徴 ・ 誤解の解体: 「芝もダートも走る」という特徴は、裏を返せば「器用貧乏で突き抜けた武器がない」と捉えられがちです。しかし、それは誤解です。彼らの真価は、馬場状態や展開に左右されにくい「環境適応能力の高さ」にあります。特定の条件に特化していないからこそ、どんなレースでも大崩れせず、相手なりに走れる強みを持っているのです。 ・ 未来への視点: 今後は、芝・ダートのカテゴリーにとらわれず、「タフな条件設定のレース」や「混戦模様のレース」でこそ、そのしぶとさを発揮する産駒に注目していくべきでしょう。 補足: Danzig(ダンジグ)系: 北米のスピード血統の代表格。仕上がりの早さやスピード能力を伝える傾向がある。 Mr. Prospector(ミスタープロスペクター): 現代競馬において最も影響力のある血統の一つ。スピードと早熟性、そしてダート適性を伝える。