タスティエーラが2026年1月4日付で競走馬登録を抹消され、今後は優駿スタリオンステーションで種牡馬となる予定と発表された。 引退ニュースはどうしても「最後は有馬記念6着」という結果に収れんしやすい。 だが、ラストランは“着順の数字”ほど単純に語れない舞台でもある。どこが数字とズレやすいのかを一度だけ整理しておくと、同じ6着の受け止め方が少し変わる。 タスティエーラ引退と有馬記念6着を結果だけで見てしまう前に整理したいポイント 一般論として、有馬記念(中山芝2500m)はコーナーが4回で、隊列が固まったまま直線へ向かいやすい。 すると「外を回された」「前が壁になった」といった小さなロスが、そのまま着順差に見えやすいレースになる。 今回に限って言えば、タスティエーラは大外16番枠からの競馬で、序盤の位置取りを作るだけでも判断が要る条件だった。ここを押さえずに着順だけを見ると、レースの中身を取りこぼしやすい。 タスティエーラの登録抹消と有馬記念ラストランで確認できる数字 2026年1月4日付で競走馬登録を抹消。今後は優駿スタリオンステーションで種牡馬となる予定。 ラストラン:2025年12月28日・有馬記念(中山・芝2500m、良)。16頭立ての6着で、走破タイム2分32秒0、勝ち馬から0秒5差。 有馬記念の鞍上は松山弘平騎手。枠は8枠16番で、人気は8番人気だった。 通算成績は15戦4勝。日本ダービー(2023年)などを勝ち、海外ではクイーンエリザベス2世カップ(2025年)を制している。 タスティエーラの有馬記念ラストランをどう読み直すか 「6着=見せ場がなかった」と受け止められがちだが、実際には外枠からポジションを取りに行き、直線でも“脚を使う区間”を作れているかどうかで、同じ6着でも内容の密度は変わってくる。 実際、騎乗した松山騎手は「外枠でポジションをとって、その中で最後は見せ場もあった」という趣旨で振り返っている。 もちろん勝敗を分けた要素が一つに決まるわけではないが、少なくとも「数字=消耗の大きさ」ではないのが、有馬記念の難しさだ。 さらに、引退のニュースを“最後の着順”に寄せ過ぎると、タスティエーラという馬の輪郭が、ダービーの一点に戻ってしまう。 香港での勝利を挟み、国内のGⅠでも上位争いをし、年末の大舞台を区切りにした――この流れを並べたとき、ラストランは「勝てなかった締め」ではなく、「条件の濃い舞台でどう走ったか」という読み物として残る。