2026年 天皇賞春 レース後 陣営コメント|クロワデュノールがハナ差の激戦を制し4度目のG1制覇

投稿: 2026年05月03日 19:26最終更新: 2026年05月03日 19:26...

2026年5月3日、京都競馬場で行われた第173回天皇賞(春)(G1、芝3200m)は、歴史に残る大接戦となりました。

1番人気に支持されたダービー馬クロワデュノールが、12番人気の伏兵ヴェルテンベルクの猛追をわずかハナ差で退け、4つ目のG1タイトルを獲得。2007年のメイショウサムソン以来となる「ダービー馬による春の盾制覇」という快挙を成し遂げました。

勝ちタイムは3:13.7(良)。3着には2番人気のアドマイヤテラが入り、上位人気と超人気薄が入り混じる波乱の決着に。馬連は1万8240円、3連単は7万630円という高配当を記録しています。

今回は、レース直後に発表されたジョッキーたちの生の声を軸に、激闘の舞台裏を振り返ります。特に長い写真判定の間、陣営は何を思っていたのか。馬券検討のヒントになる重要な示唆が含まれています。

1着 クロワデュノール:北村友一騎手が語る「2cmの安堵」

単勝2.1倍の圧倒的期待に応えたクロワデュノール。しかし、その勝利への道のりは決して平坦ではありませんでした。

手綱を執った北村友一騎手は、レース後のインタビューで開口一番「勝っているのか負けているのか、わからない状況で戻ってきた」と、その壮絶な競り合いを表現しました。ハナ差、推定わずか2cmという差が決着するまで、京都競馬場には異様な緊張感が漂っていました。

北村騎手によれば、道中のプランは「最初の下り坂をいかにリラックスして入るか」が最優先だったとのこと。しかし、実際には「正直少し力んでしまった」と振り返っています。長距離戦における「折り合い」の難しさが露呈した形ですが、それを補ったのが馬の地力でした。

「この馬には総合力があり、機動力もある。早めにスパートして押し上げていく形になったが、頑張ってくれると信じて追った」と語る通り、スタミナだけでなく、自ら動いて勝ちにいく「横綱相撲」が最後の一押しに繋がったと言えるでしょう。

印象的だったのは、確定を待つ間のエピソードです。「斉藤崇史調教師とレースのことについて話をしていて、自然と時間が流れていた」と語っており、管理する斉藤崇史調教師との深い信頼関係が、あの極限の待ち時間を支えていたことが伺えます。

2着 ヴェルテンベルク:12番人気を激走させた松若騎手のプラン

あわや大金星という場面を作ったのが、12番人気の低評価を覆したヴェルテンベルク松若風馬騎手のコンビです。

松若騎手は「外枠だったので腹を括ってロスなく乗る、プラン通りの競馬だった」とコメント。道中はアドマイヤテラをマークする形で進め、勝負どころでの折り合いも完璧だったと振り返ります。直線での反応も素晴らしく、勝ち馬を上回る末脚で追い詰めましたが、あと一歩届きませんでした。

「この着差ですから悔しい。馬は本当に頑張ってくれた」という言葉には、大番狂わせを演じかけた勝負師の執念が滲みます。長距離適性の高さを示した同馬の今後の動向には注目が必要です。

3着 アドマイヤテラ:武豊騎手が感じた「決め手の差」

2番人気で期待を集めたアドマイヤテラは、武豊騎手の手綱で3着を確保しました。道中は中団前目でリズム良く運び、直線でもしっかりと伸びてきましたが、上位2頭との争いからは一歩遅れる形となりました。

武豊騎手は「良いレースはできた。最後は決め手の差が出たのだと思う」と、レース内容自体には納得しつつも、瞬発力勝負における課題を口にしました。3200mという極限の距離において、最後まで脚を使い切ったことは評価すべきですが、G1制覇に向けてはもう一段の爆発力が求められる結果となりました。

スタミナと持続力が問われた2026年の盾

今回の天皇賞(春)は、京都コースらしい「3コーナーからの加速」が勝負の分かれ目となりました。クロワデュノールが早めに動かざるを得ない展開の中で、最後は2cmの差で凌ぎ切ったのは、やはりダービー馬としての底力に他なりません。

一方で、敗れた馬たちの中にも、今後の長距離戦線で期待を持たせるコメントが多く見られました。特に長距離G1はリピーターが続出する傾向にあるため、今回の「悔しさ」を語った陣営の意気込みは、次走以降の重要なチェックポイントになるでしょう。

現時点では調教師側の詳細な振り返りは限定的ですが、斉藤崇史厩舎がどのようにしてクロワデュノールをこの長距離戦に向けて仕上げてきたのか、そのプロセスも気になるところです。事前会見で語っていた「状態の良化」が、あの土壇場での踏ん張りを生んだのは間違いありません。

うまぴっく編集者の眼:長距離戦のJRAラップは先頭基準ですが、今回のクロワデュノールは自ら動いてラスト1000mの持続力勝負に持ち込んでいます。折り合いを欠きながらハナ差粘り切ったのは、北村騎手との黄金コンビが築いてきた「勝負どころでの阿吽の呼吸」が、数値化できない最後の数センチを押し切ったと言えるでしょう。
※本見解は著書『騎手×調教師 黄金コンビの極意』の分析ロジックに基づいています。

2026年 天皇賞春 レース後 陣営コメントまとめ

  • 1着 クロワデュノール(北村友一騎手):「勝っているか自分でもわからなかった。早めのスパートになったが馬を信じて追った。総合力と機動力に助けられた。」
  • 2着 ヴェルテンベルク(松若風馬騎手):「外枠からロスなくというプラン通り。折り合いも完璧だっただけに、この着差は本当に悔しい。」
  • 3着 アドマイヤテラ(武豊騎手):「理想的なレース運びはできたが、最後は勝ち馬との決め手の差を感じる内容だった。」